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サーバー
データ消去

サーバーを適切に処分するには

企業の中枢機器であるサーバーシステム一式の処分方法

重要な機密情報を取扱いしているサーバー、どのように処分するのが適切かご存知ですか?
処分を任されているご担当者様に安全に手間なく適切に、サーバーとシステム一式を処分するノウハウをご紹介いたします。

□サーバー

  • ラックマウント型
  • タワー型
  • ブレード型

□ラック内一式

  • サーバー
  • ストレージ
  • スイッチ
  • ハブ
  • UPS
  • コンソールモニター

  • ・機器の劣化により入れ替えしたい
  • ・新システムに移行したい
  • ・ダウンサイジング化によるラック内機器の移設撤去

  • 技術者による円滑なオンサイト作業
  • ラック含めた一式の撤去回収
  • 複数データ消去を重ねる安全処理

1.処分の一元化を必要とするサーバー一式

ラック内一式の処分方針を確定させ、撤去搬出・データ消去は専用知識と技術を有する業者と連携して安全・確実に処理を行う事がお勧めです。

数が多いと社内対応では厳しい!?

24時間365日、止まることなく動き続けられる高い耐久性と安定性のあるサーバーマシンも、経年劣化や新システムへの移行、クラウド化等に伴い最後は処分する必要が出てきます。

サーバーはラックにマウント・接続されているのでアンマウント作業が必要ですし、大型サーバーなど場合によっては電気工事・解体工事まで必要になることもあります。

サーバーラック内にはバックアップメディア・スイッチ・ハブ・UPSの他、コンソールモニターも付随し、ラック自体の撤去やラックレールの処分等様々なモノが処分時には付随しますので、処分の一元化が必要です。

そして、データ消去にはクライアントPCより遥かに高い安全処理な情報管理を求められますので、サーバー処分時には自社内だけで行うのは難しいのが現実かと思われます。

2.専門知識と技術を要するサーバーの取扱い

サーバー処分には知識、技術、経験が必要

サーバーは若干リース品の方が多いと思われますが、リース締結時の返却方法については、サーバー本体だけではなく、ラック内に入っているネットワーク機器なども含めて機器の返却する場合も多く、先ずはお客様側で契約締結時の内容をご確認いただく必要があります。

処理を外注するにしても、コンプライアンスを遵守している業者を前提とし、実機と返却リストとの照合、電源や配線類、総合的にサーバーに対する知識を持っており、アンマウント・データ消去をデータセンター内で行ってくれる業者を選択するのが最適かと思われます。

また、大型・特殊なサーバーなどは電源がラックに直付けされ、分電盤に繋がって場合もあり、電気工事や解体工事が必要になることもありありますので、サーバーの処分にはクライアントPCより高い知識・技術・経験が必要とされます。

3.撤去・回収時に事前に知っておきたいポイント

サーバーの処分には専門業者の支援も欲しい

事前確認と下調べが大切

■処分前に
製品やレンタルサーバーのデータやドメインなどの移行手順書をご確認頂き、サーバー処分に関する移行作業等を完了させていただきます。内部のソフトウェアもリース時には含まれる場合が殆どなため、リースの範疇と返却範疇の確認と実機と返却リストとの確認照合も返却前には行います。

■付属品の処分方針
サーバーラックに搭載されている機器にはスイッチやハブ、UPSの他、DATやMOなどのデータバックアップする機器がありますので、付随する機器の処分方針も決めておきます。また、機器だけではなくサーバーラックや架台やラックレール、付属ケーブル等の処分方針も決める必要があります。

■搬出経路の確保
ラックの撤去には搬出経路の確保が大切です。一般的には42Uの19インチラックが大半だと思われますが、高さが2mはあるため、搬出時の間口やエレベーターの高さを予め調べておきます。入らない場合には階段からの手降ろしとなります。大型装置の場合には床パネルの耐荷重を考慮しての鉄板養生なども必要となってくる場合もあります。

専用業者と組むのが最適

■電源と抜線
サーバー機器やデータに対する保証は誰も出来ないので、移行終了後に電源のオフを確認した上で抜線をいたします。抜線されていない場合にはアンマウント作業に時間がかかることも予想されます。また、前途したように電源ケーブルがラックに直付けされており、尚且つ分電盤に直付けされている場合には、分電盤のブレーカーを落とす・絶縁処理を施すなど有資格者による電気工事が必要となり、お客様ご自身では難しい場合がありますので、専門技術者のサポートが必要になります。

■サーバーアンマウントとラック撤去
ラックに接続されているボルトをドライバーで取外します。サーバーのアンマウント方式は筐体形状問わず問わずほぼ同一ですが、ねじ山により使用工具も変わってきます。U数によってはかなりの重量となるため、作業人数もそれによって変わります。ラック撤去には床面に止めたアンカーと免震装置(耐震固定)を取外して撤去いたします。

4.サーバーデータを安全に消去するには

3回上書き消去後の磁気破壊・物理破壊でデータを読み書き不能に

3種類のデータ消去方法

企業の中心機器といえるサーバーにはクライアントPC以上の重要なデータが含まれており、安全に確実にデータ消去をする必要があります。セキュリティと作業工程管理の厳しいデータセンター内でのオンサイト作業経験とデータ消去方法を豊富に持つ業者に依頼するのが好ましいと思われます。

■専用ソフトウェアによる上書き3回消去
専用のソフトウェアを用いる事によりサーバーのデータ消去を行います。サーバーのドライブに専用のソフトウェアをインストールし、コンソールモニターを見ながら内部から上書き消去を行います。サーバーの場合にはクライアントPCより多い回数の3回上書きで、より確実に消去させることを希望する企業も多くいます。

ストレージの消去はインターフェースの転送速度により消去時間が変わるため、インターフェースの仕様を確認し、おおよその消去完了時間も業者に確認しておく方が良いと思われます。場合によっては一昼夜かかる事もあります。

RAID構成のサーバーの場合には、消去出来る専用機器と技術が必要になることもあります。デュプリケーターを用いて1度クイック消去を行ってから専用ソフトウェアで消去いたします。最新の機器やエンタープライズ向けのストレージにも対応できる消去方法を持った業者に相談するのが良いと思われます。

■強力な磁気照射でデータを破壊
また、何かしらのHDDエラーでソフトウェア消去が出来ない場合には専用の磁気破壊機により直流強磁場を照射して、HDDに記録されているデータを破壊します。サーバーに付随するバックアップメディアであるDAT、LTO等もこの磁気破壊専用機でデータを完全破壊してから処分いたします。

■ドリル付きHDD破壊機により物理的に破壊
また、ソフトウェア消去後にHDD専用の物理破壊機でHDDに強力なドリルで穴を開けて物理的に破壊して処分する方法もあります。このようにサーバー処分に伴うデータ消去は、安全に確実に消去する必要があり、ソフトウェアによる論理消去だけではなく、磁気破壊と物理破壊まで全てを希望する企業もあります。

■サーバー付随物のデータ消去
スイッチなどのネットワーク機器にはIPアドレス等が含まれるため、それらも初期化します。初期化にはサーバーやネットワーク機器の専門知識と技術を有した者が実施します。サーバー一式の処分時には、サーバーデータ消去と同時にネットワーク機器の初期化も行うのが一般的です。

5.処分費の内訳

アンマウント・データ消去・撤去搬出・処分費が一般的

システム一式の処分なのかサーバーのみなのか

主な費用項目は一般的には、アンマウント作業費・データ消去費用・撤去搬出費・処分費となります。

ただ、先述したようにサーバーの電源回り、U数と重量により、専門技術者の手配人数と搬出人数が変わるため、先ずは業者の下見と処分方針に対する相談から見積りを貰うことからかと思われます。

この他に下記のようなことで費用が変わってきます。

1. 作業実施の時間帯(深夜・土日などは割高)
2. 電気工事の必要性
3. 抜線の必要性
4. データ消去方法(3種類全てやるかどうかなど)
5. データ消去証明書の提出(消去ログや破壊写真の有無)
6. リース会社への移送返却
7. サーバー本体のみかラック含めシステム一式の処分か

サーバーとシステム一式の売却が見込まれる場合には、作業費が圧縮され処分コストの低減が実現されますので、予め機器リストを用意して業者に見積を取ります。エンタープライズ向けの大型スイッチやUPS等も売却対象になるケースもありますので、サーバー本体以外にも処分費の削減が見込まれます。

サーバールームの什器やケーブル類、レールやラック等の処分には一定の撤去処分費がかかってしまうため、付随品の取扱からサーバー本体のアンマウントとデータ消去・撤去・回収・売却・廃棄・返却と全てを行える業者でないと、結局は複数業者に依頼する管理の手間と作業費用が上がってしまいかねません。

何よりサーバーは企業の中枢に位置付けされている機器のため、「安全・安心に処分する」ことがコストより大切になってくると思われます。

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